2006年04月04日
【コラム・ネタ・お知らせetc】グッドスマイルカンパニー フィギュアができるまで

アキバblogファンの皆様こんにちは! 松戸(千葉県)の不夜城グッドスマイルカンパニーからアキでございます。
いつもグッドスマイル並びに、当社取り扱い製品をご愛顧頂きありがとうございます。アキバblogさん(geek氏)に頂いたせっかくの機会ですので、日に日に濃くなる目の下のクマもなんのその、日夜フィギュア制作・製造に明け暮れるグッスマスタッフの日常&トピックスをお伝えしたいと思います。
今回は導入編と題して、グッドスマイルでは、フィギュアがどんなスケジュールで制作・製造されているのかを、簡単にご紹介しますね。少し長くなりますが、お付き合いください。おおざっぱに言えば、フィギュアが企画されてお客様のお手元に届くまでに、トータルで約8ヶ月を要します。
【グッドスマイルの フィギュア制作・製造スケジュール 】
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こんなフィギュアが欲しい!と企画され、企画書を持って、ライセンサー様(キャラクターの権利元)に商品化権の申請が行われます。 ライセンサー様に熱意が伝わり、晴れて許諾を得ると、原型制作がスタートです。 約2ヶ月で原型制作。原型ディレクターと原型師さんの間で熾烈なやりとりが交わされて、ついにアップした原型。 |
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ライセンサー様に監修して頂いた原型を、フィニッシャーが慎重に量産に適した形状に分割し、シリコン型で複製。 この複製や分割作業の精度は、製品の仕上がりに大きな影響を与えますので、慎重に行われます。 複製された量産用元型は、綺麗に彩色された塗装見本とともに、中国の工場の製造開発部門に渡されます。(原型アップからここまでに約1ヶ月を要します。) |
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中国の工場の製造開発部門で、日本の製造部門スタッフと二人三脚で製造開発が進行します。量産用の金型や彩色方法を開発・設計する作業です。 "テストショット"と呼ばれる、試験的に射出成形されたテスト成型品を、日中双方で確認しながら、分割線や成型のひずみ、ゆがみ、乱れが最小になる設計を模索して行きます。 フィギュアは一つ一つが全く違う形をしていますので、新製品を開発する度に、この作業が繰り返されます。 |
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同時進行でテストショットに、彩色を施すテスト塗装も繰り返されます。 フィギュアの印象を決める、目の塗装や、微妙なグラデーション塗装の再現には、特に時間を割いてトライを繰り返します。パッケージデザインが入稿されるのもこの頃です。 成型のテストはT1、T2、T3・・・と進み、彩色テストも彩色1st、2nd、3rdと進み、これでオッケー!と調整が終わるまでに、約2.5ヶ月。もちろんライセンサー様の承認も頂きます。 |
この頃には、宣伝・営業活動もクライマックスを迎え、生産数量を決定するタイミングとなります。生産数量を正式にオーダーし、工場が生産体制に入ります。数量にもよりますが、約1.5ヶ月で製造し、工場出荷〜日本到着〜店頭へ!という流れです。企画開始からトータル約8ヶ月。やっとお客様にお届けすることが出来ます。
この間グッドスマイル全スタッフと関係各社のスタッフは、原型師の制作した作品を、可能な限り忠実に製品として再現し、可能な限り沢山のお客様に愛でてもらえるように全力を尽くすことになります。
次回からはフィギュアの開発期間の中で起こる色んな事件や、楽しいトピックスをお伝えしようと思います。お楽しみに! 松戸(千葉県)不夜城 グッドスマイルカンパニー アキ
連載漫画「グッスマちゃん」第1話

| posted by アキバBlog(秋葉原ブログ) geek at : 07:18| コラム