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私が次世代機戦争(抽選)で負けた某イオンショッピングセンター すぐ隣のスタジアムではレッズが優勝してたみたいです・・ |
さて、ゲームに限らず、いよいよ師走に入りどこもかしこもバタバタし出し、アキバも新しいお店の開店や新商品ラッシュ、イベントの開催などなど年末商戦らしい様相になってきました。玩具業界では、実に年間の販売額の数割がこの数週間で消費されるといわれるほど大事な時期でもあります。
それだけに年末は店頭での売り出し合戦も苛烈を極めるわけですが、店頭で自分の作った商品を見るにつけ、買っていただく方、売っていただく方には頭が下がる思いです(ホントです!)。もちろんメーカーとしても出来るだけ多くの皆様に自分たちの商品を知っていただくために、売り場作りなど出来るかぎりの協力をさせていただいています。
自分は現在そうした季節指数のあまり関係ないガシャポンの担当しているだけ、こんな時期の週末に自由にお店を回れていたりするわけですが、開発担当としての責務を果たすべく、今月下旬は中国工場に発つ予定です。ん、クリスマス?あれ、帰ってこれるよう頑張ってきます・・・。
それにしても、こうして日々売り場と開発現場とネットとを往復しながら生活していると、だんだんと不思議な気持ちになってくることがあります。
私としては出来る限りお客様の生の反応や意見、そして他社様の傑作たちを自らの開発の参考にすべく動いているつもりでいるわけで、それを突き詰めていけばいつか皆様に『満足』してもらえる商品ができると信じています。一つ一つの開発段階において、ここはもっと突き詰めないとみんなには満足してもらえない!といった意識を常に感じつつ仕事をしているつもりでいます。しかし、そうしたある意味強迫観念的な自己研鑽が自らに限界を課すこともあるのだ、と気付かされたことがありました。
皆さんは柴田ヨクサル先生の傑作格闘マンガエアマスターをご存知でしょうか。そのラストでは「渺茫」と呼ばれる歴代の最強格闘家が多数憑依集合した文字通り最強の男と、主人公「エアマスター」こと相川マキとの死闘が描かれるのですが、最強の総体であるはずの渺茫の攻撃は、誰も寄せ付けないほど圧倒的でありながら、常に哀しく地面を穿ち、渺茫には軽やかに超越する「エアマスター」の力が理解できないのです。最後、倒れた渺茫の中から過去の渺茫たちが這い出して、マキの脳裏で最期の悪あがきをしますが、マキはそれには決して囚われずに退けてしまいます。過去に囚われていた渺茫は、ラスト、また、いちからやりなおすことを決意します。
エアマスターのこのくだりは、ごく王道的なものともいえますが、私には非常に示唆的な感じがしました。別に自分が渺茫のようだなどと偉そうなことを言うつもりもないのですが、過去の集積はもちろん重要ではあるが、それは、本当の驚異、本当の勝利は常に未来の側にあるのだということを、つい忘れさせてしまっているのではないかということに気付かされたのでした。
そう、お客様に届ける商品は、常に未来から届いたものであるべきだ、と考えたいと思います。それを忘れてしまっては、満足を超えた驚きのある商品は生み出せなくなってしまうのではないでしょうか。 それぞれの過去と未来が激しく戦った結果の商品(現在)が、この冬の売り場を大きく盛り上げてくれることを願いつつ、年末商戦の始まるアキバ、と見せかけて浦和美園からの出張レポートでした(出不精)。
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私の増強版白箱。べつにマイクロソフトファンではないのですが、いつの間にかマイナー系に手を染めてしまうのは昔からかも・・ |
次回は中国からお届け予定かも?それではごきげんよう!
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| posted by アキバBlog(秋葉原ブログ) geek at : 00:00| コラム